食品衛生責任者講習の当日の流れ【東京編】

ここでは食品衛生責任者の講習の当日の流れを紹介します。

 

支払及び入場

さて、申し込みが完了して講習当日になりましたら、次の持ち物を用意して現場に向かいましょう。

  • 講習会受付票
  • 身分証(運転免許証まではマイナンバーカード)
  • 筆記用具(メモ、テスト用)

そして、講習費用の支払い代金もお忘れなく。

 

集合時間は講義開始前の15分前。

例えば9時45分開始だったら、15分前の9時半に集合すればいいのです。

場所は大人数が集まれる大ホールがメイン会場となっている場合が多く、入り口には受け付け用の受付テーブルが設置されているはずです。

そこで身分証をと記載済みの受付票を提示し、本人確認を済ませましょう。

そして講習代を支払い、領収書を受け取っていよいよ会場入りです。

残念ながら席は選べず、前から詰めて座ることになるでしょう。

各座席には講習のテキスト、ノート、メモ用紙が設置されているはずです。

 

第1講義(9時45分〜12時45分)衛生管理法規

講義の時間になりましたら、いよいよ講習がスタートです。

第1部の午前中では、衛生管理に関する法律のお話にひたすら耳を傾けます。

1人目の講師の方は保健所の元衛生責任者の方。30代から40代の男性の方でした。

その方が淡々と、大ホールに集合した大人数に向かって一方的に話す講義スタイルです。

 

第1部から「3時間の長丁場」ですが、途中休憩が用意されていまして、中継ポイントの11時から15分間休憩が用意されていました。

つまり、3時間ぶっ続け受講、という地獄ではなく、1時間の講義が2本、と考えておけば良いでしょう。

 

それから、講義が本格的に開始する前に準備時間が設けられています。

この準備時間では、食品衛生管理責任者の資格が取る必要はない方がいないかの確認。

医師、栄養士、調理師の資格をお持ちの方はそもそも受講する必要がありませんので、そういった方々無駄な時間を過ごさぬように事前確認してくれるのです。

 

さて、そのような準備時間を経て、いよいよ講習スタート。

第1部のセクションでは、生活者が安全に食事を楽しめるように作られた「法律の話」がメイン。

  • 食品安全基本法
  • 食品衛生法
  • 食品表示法

を解説してもらえます。

幼き頃学校で受けていた授業のような、日本的な講義形式。

苦しいか苦しくないから言ったら、圧倒的に苦しい時間帯になります。

 

そして、講義内容は法律関係であり、食事や調理と内容が離れてしまいます。

飲食店開業という大きな野望を持った方でも、興味を持てない方もいるかもしれません。

その証拠として、わたしがいた現場では、居眠りする人が続出。

いびきをかいている男性が周囲で数人見かけられ、いびきで周囲から失笑を買われる様を目撃しました。

くれぐれも、講習前夜には睡眠時間をたっぷり取っておいてくださいね。

 

昼休み休憩(12時45分から13時30分)

はい、お疲れ様でした。

つかの間の昼休憩に入ります。

休憩時間は残念ながら「45分間」しかありませんが、この時間は何しても自由です。

昼飯を食べてもいいですし、周囲を散策しても構いません。

わたしは朝ごはんをしっかり食べていたこともありまして、昼は断食を決行。

昼飯の代わりに会場の周囲を散策することにしたのです。

なぜなら、午前中の第1部で3時間ほぼぶっ続けで休憩を除いて座りっぱなしで話を聞いていたからですね。

あまりにも座りっぱなしの時間が長かったため、45分間の休憩でなるべく身体を動かすよう意識したのです。

わたしたち人間は座っているようにはできていません。

自由が与えられたら、人は動くべきだと思うのです。

 

午後の部(13時30分〜16時)

さて、昼休み休憩も終わりまして、午後の部へ。

午後は午前から一転。

法律の話からシフトし、衛生的な食事の届け方を講義してくれます。

午前中の講義より食に近づくため、興味が引き立てられたのはわたしだけではないはず。

 

ただし、講義の長さは午前中の第1部とほぼ同じ。

13時30分から16時までで、途中休憩を除けば約2時間の講義です。

1時間ずつ2回の講義があって、2時間の講義は完成するようなイメージです。

もちろん途中休憩もありまして、14時45分から15時までは休憩が許可されておりました。

 

講師の方は第1部から変わりまして、女性の方にチェンジ。

彼女の肩書きは忘れましたが、確か保健所かなんかで数年働いて今は引退したような方でしたが、講義の内容からはかなり「衛生オタク」であることが伺えました。

ここでは実際に発生した食中毒の事件の紹介と、その原因、食中毒を起こさないための施策をわかりやすく解説。

馬肉、豚肉は生で出てはいけない、カレーを1晩置いたらウェルシュ菌が発生して、加熱しても死滅しない・・・と。

多くの野菜は家畜のすぐ近くで栽培されていることもあり、洗わずに食べると食中毒を起こす事例もあるそうで、必ず洗ってから食べるように注意を呼びかけていました。

市販のカット野菜はその家畜周りの食中毒を避けるため、事前に次亜鉛酸ナトリウムのがまぶされているらしく、これがカット野菜が薬品まみれになっている理由だったんですね。

 

料理をお客様に提供することは超責任重大で、食品提供者は「命を預かる仕事なんだ」と思い知らされました。

参加してみた初めて「食品衛生責任者の意義」がわかり、食事を提供することで生じる危険を意識しないまま料理人になってしまうところでした。

 

確認テスト(16:00〜16:30)

最後に理解度を試す試験がございます。

最後の講習を終えて、即テスト。

講義内容を復習する時間は全くありません。

休み時間を利用すれば、内容を復習できますが、全講義内容をおえるのはテストの直前。完璧に復習することはどう逆立ちしても叶いません。

講義を聞きながら、頭に知識を蓄えなければならないのです。

 

わたしが出向いた東京会場では、5つの問題が出題され、すべて3択形式。

出題形式は

〜に関する記述で正しいものを次の中から選びなさい。

でありまして、出題範囲は午前から午後の講義内容をまんべんなくと言ったところ。

ただ、感覚値としては、午前の法規よりも午後の食品衛生の内容が手厚く出題されておりました。

そのため、テストで高得点をとりたいならば午後はランチ後であったとしても居眠りせず、講師の話に耳を傾けるようにしましょう。

試験時間は約10分。

その後、解答用紙が回収され、採点してもらえます。

採点中に講師の方が問題の解説に移ります。

 

1問1問の正答と、なぜその選択肢が間違っているのかを徹底解説。

正解がその場でわかりますので、間違えた箇所の復習、および自分の正答率を知ることができます。

わたしは神の庇護もありまして、全問正解で無事に終了。

わたしと同じく全問正解で試験を終えたのは132人中90人。つまり、68パーセントが全問正解で、それ以外の方は何かしらの問題で不正解だったようです。

この講習会ではそれぞれの問題で間違えてしまった人数が公表されたんですが、1番誤答が多かったのが午前中の法規の問題。

法律に関する講義内容を理解している人は比較的少なかったようですね。法規の問題では132人中31人間違えたようです。

 

ただし、です。

この試験結果は全く資格取得に関係ないものです。

ここで好成績をあげようが、最低得点を取ろうが、食品衛生責任者の資格は取得できるからです。

試験さえ受ければ、資格は間違いなくもらえるでしょう。

ただ、全問不正解だった場合はどうなるか分かりません。

なるべく講義直後に行われる筆記試験で高い正答率を獲得できるよう、講義内容に耳を傾けてくださいね。

 

手帳をもらう

そして、最後に手帳が配られて解散。

食品衛生責任者の資格を持っている証明ができる「合格書」のようなもの。

この手帳には最重要情報である「食品責任衛生者番号」が記載されています。

この番号は開店する前に保健所に許可を得る時に必要な情報です。

自分の店を開く、という夢をかなえるまで、手帳はなくさのよう保管しておきましょう。

 

以上で、1日がかりとなった食品衛生責任者の講習は終了です。

この流れを踏まえた上で食品衛生責任者の講習に申込んでみてください。

 

それでは!

Ken

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